2013-04-21から1日間の記事一覧

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「――……すっげえ、よけいなお世話ッスけど」 「なんだ」 「いっていいスか」 「な、何を」 「そいつのどこがいいんスか。いや本当に、冗談抜きでやめといた方がいいんじゃ……他に、もっといい男とか隊長にふさわしい奴いくらでもいますよ。そっちにした方が」 …

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わ、笑って……? な、なぜだどういうことだ、まさか本当にバレたのか? これほどまでに私が平静を装っているというのに。 ──ん? 「大前田」 「なんスか」 「貴様が先ほどから何度も傾けている猪口だが、とうに空だぞ。そもそも、もとより酒は注いでいなかっ…

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――なんだ、いんじゃねえか。あほくさ莫迦らし。 俺じゃねぇことは確か、っつーことは。 「ああ、なるほど」 思わず心中が口を突いて出た。 つまり恋愛相談なのだこれは。 ようやく合点がいった。砕蜂がいつもと違ってもじもじとしているのも、普段足蹴にして…

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――わああぁ、なぜ黙っているこいつは。まさかバレたのか、バレてしまったのか。それはだめだ、それはまずい、なぜならこいつは嗜虐性の持ち主であり、この想いが露見した日には精神的な下克上を狙ってくるのは確実、関係の主導権を握られ、いいようにあれや…

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「はぁ……?」 えーと本気で何いってんだこの人は。今日はどうしたおかしい確実におかしい熱でもあんのか。四番隊を――いやおおごとになるのは避けてえ。 今までの、けっして短くない時間やともに過ごしてきた間に起こったさまざまな出来事を思い出す。そして…

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「い、いないのだな」 よかった。ほっと胸をなでおろす。 「へえ。まぁ、仕事忙しいんで、そういう関係になっても多分あんまし構ってやれねェでしょうし、そんじゃ相手の女がかわいそうでしょう」 「そ……そういうものか」 「そッスよ。俺だって付き合ってる…

万有引力の法則

こういうじれったいの書きたいです。双方のヴァージョンで心理描写に力を入れた、読んでてにまにましちゃうようなの。ちょっとでもにまにましていただけましたら拍手から教えてもらえるとうれしい&完成させる励みになります…! 「き、貴様は付き合っている…