【私が思うところの彼は】(日乱)

視線を合わせるのに上を向く必要がなかった。
はじめは、どんなふうに笑いかけていいのか戸惑った。
隊長――というよび方は最初からふしぎなくらい舌になじんだ。

冬の獅子、という意味の名前が好きだと思った。誰かを思い出す髪の色が名前に合っていると感じた。
白い羽織の小さな背中を見ながら、数歩後をついて歩くのが好きだった。
子ども扱いする必要はなかった。
なのに時々、飴をあげたり頭をなでたりして、甘やかしたくなった。
機嫌を損ねられては困るから我慢していたのに、気づけば、こちらが甘やかされていた。
くやしいような、くすぐったいような気がした。
視線が合うと、自然に微笑めるようになった。日番谷隊長――というよび方が大切だった。松本、とよばれるのが好きになった。この人の部下だということが誇らしかった。 真剣なまなざしで前を向いた横顔を見るたびに、身が引き締まる思いがした。
 たまには甘やかしたいのに、いつだって先手を打たれて、こちらが驚くようなうれしいことをしてもらえた。


「俺は、ちゃんとお前の上司でいたい。お前が誇れる隊長でありたい」
「……はい」
「あたしも、十番隊長の副官という肩書きに恥じない、日番谷隊長の部下になりたいと思ってます」
「もうなってる」
 即答されて、一瞬、言葉に詰まった。



こちら→http://perfectkiss.sakura.ne.jp/sugarxxx/n1/n1_kiss.html日番谷視点の対で、乱菊サイドを書こうと思っていたもの。い、今からでもいいかな、書きたい…!



感想を送るとき、どうしてもつたない言葉になってしまいます。だって気持ちが追いつかなくて…!自分のそんな言葉を受け取っていただけたのがわかると、本当にうれしくて幸せです。