猫の話

希砕が書きたくてぐるぐるします…。大前田ってやっぱり意外と年若いんじゃないかと思いました。砕蜂より年下でも可。むしろ萌え。



眼科にいってきました。どうも眼球に傷がついているらしく、コンタクトの着用は許可されているのですが普段使いが茶色のカラコン(度入り)なのであまり長時間の使用は避けてくださいとのことで。視力検査と診察をして目薬を出されました。ショッピングモール内にある眼科なのでとても混んでいて、結局2時間待ってその間雑誌などながめたり妄想したりしながらぐだぐだ椅子に座ってたんですが、となりにちっちゃい男の子とお父さんがいたですよ。で、男の子がパパこれよんでーってもってきたのが…ああこれ出だしだけでタイトル見ないでもわかる…猫だ。100万回生きたねこだ。僕が好きな絵本だ。

何度死んでも生き返る猫は自分のことが一番好きで、でもある日『白い猫』に出会ってしまって、自分よりも好きになって、彼女が死んだとき、もう二度と生き返らなかった。そういう話だ。


お父さんの口調が静かでおだやかで淡々とやさしくて、ときどき挟まれる子どもの質問にも丁重に答えていて、となりで朗読されている僕はどうしようどうしようって焦っているうちに、最後に男の子があどけなく訊きました、
「なんでねこ生きかえらなかったのー?」
「好きなひとがいなくなっちゃったからじゃないかな?」
泣けというのか。今ここで僕に泣けというのか。

こみあげてくるものをちゃんと飲み込めなくてちょっと涙がにじんでこぼれそうになって、あわてて眼鏡を外してぬぐって、だってここ眼科だもの目が痛いんですよーまいったなー涙出ちゃったよってこころのなかで言い訳して、やっと名前をよばれたので会計をすませて帰りました。
人生、どこにやさしいふいうちがあるかわからない。


この名作といわれる絵本に関してはこちらのサイト様が非常に興味深い考察をされているので、よろしければぜひご一読ください。

蜜の厨房
蜜の料理本 第六回


100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)