Flora

Flora


鮮やかな時間は、いつか終わってしまう。胸が痛くなるほど大切ないまは、とどめてなどおけない。花は枯れる。羽根は墜ちる。君の笑顔は色褪せていく。いつか、冷えて、消えて、死んでいくんだ。


大切な一瞬を、今のこの気持ちを、なんとかしてとどめておこうとあがいてはそれはできないのだと知る、だからこそ切なかったのが初期ARTだとすれば、今のこのバンドはずっと明るく、軽い。前作の『Missing』からその傾向はよりはっきりとしてきていて、某アマゾンのレヴューを見るまでもなく評価は分かれるだろうと思った。グランジだった初期ARTやセカンドの歪んだ重いギター音が好きなひとが受けつけないのは理解できる。


けれど、絶望を知っているからこその、つきぬけた明るさと透明感。それはかぎりなく希望にちかいなにか。僕はとても好きだと思う。ここへこられたか、といううれしさがある。彼女は笑って死んだとくりかえしていた彼が、くだらない僕も君も死ねないよななんか、と歌うようになったのは、うつむきかげんの少年が傷ついたこころを抱えながらも前を向いたみたいな気分になる。それを『大切な何かを捨てた』のではなく、成長だと呼びたい。

ARTの魅力であるキャッチーなメロディは健在。おすすめは一曲目の『Beautiful Monster』と『IN THE BLUE 』・『THIS IS YOUR MUSIC 』・そして『光と身体』がつづくライン。

だっていつまでも同じところにはいられないもんなぁ。ていうか、アートはアルバム出すたびにこのバンドはもう終わったとかいわれてる気がするですよ。みんな木下君にそんなに何を期待してるんだ…!発売日に予約して買った僕もひとのこといえないけどな…!



ところで7月に都内であるライブにいきます。某さんとお会いする予定。おひさしぶりなのですごいうれしい…!ロッキンジャパンは今年ARTでるのかなぁ。地元だし夏フェスだし、公式チケット発売日までに出演が決まったらぜひその日をとりたい。ていうか、ちゃんとチケとれるのかなぁ(不安)第一次先行発売がえらいことになってたらしいです>ロッキンジャパン